2015年5月

2016.05.20 update
2016年05月10日(火)

また小雨。れーい、すーい、まーさーつ。朝ごはんのあと、ひとひ、持っているかぎりのパトカーのミニカーをちゃぶ台に並べ「ちばけんけい」遊びをはじめる。猫のじったんが風呂敷に包まれて行方不明。犯人はパーマン2号らしい。ここで時間切れとなり、僕は、プリウスαの個人タクシーに乗ってKBSへ。1週目分は「アメリカン・グラフィティ」特集で、バディ・ホリー、フランキー・ライモンなど。2週目分は、スリーピー・ジョン・エステスやココモ・アーノルドなど、戦前のブルースをたっぷりかけました。うちに帰ったらカギしめてあってカギもってない。100000tの加地くん歩いてやってくる。車のカギを忘れたそうな。今日はほんまカギもってるひとは気ぃつけんならんな。園子さんとひとひ、柴田クリニックから帰ってくる。お昼は豚まんとやきそば。食後はピアノのライブ大会ひらき、ひとひのいやがるスイミング。受付でごねていたら、ちょうどプールをあがったばかりだった和田コーチがきてくれて、なんといっしょにプールサイドへ。最後まで足の小指さえプールにはいろうとしなかったのは、あるいみごっつい根性してるわ。うちに帰ってお風呂。湯上がり、クックルン、にゃんちゅうワールド、わしも、と見て、なんとはげみひょうやっとる! プールの失点をここでとりかえそうという勢いか。晩ごはんは、そぼろ親子丼、ほたるいか、水菜と生わかめのお吸い物。食後NHKでうた番組。もとAKBが歌手になりたくてやめたときき、その歌をきいて驚愕した。のどじまんで鐘一個やで。頭文字D12巻。「おとーさん、しってる? イニシャルディーって、ふつうのひと、かしらもじ、ディー、っていうてんで」。誰やねん、ふつうのひとて。

2016年05月09日(月)

雨の早起き。ひとひがんばって起き、7時過ぎのバスめざして、園子さんとふたり傘をさして駆けていく。僕は朝ごはん、パンとポークソテー食べたあと、秋のお神楽原稿、ハイファイカフェ掌編書き、「子どもの時間」原稿おくる。午前中よく働く。お昼は、100000tで加地くんと話したあと、ブションでハラミのグリエ。ハイファイカフェでコーヒーの謎について吉川さんに話きく。うちに戻って原稿整理していると「おとーさん、たらいまー!」と玄関からひとひが駆けあがってくる。先々週は「もうだめ」「なんにもできない」といって玄関にあがれなかったのが、今日はまったく普通にいけたらしい。よかった。明日のスイミングはどうなるか。そんなことをおもっていたら、トルルルル、と電話鳴る。園子さんが出て、はい、はい、と話したあと、僕に通話器を渡し「カワイザイダンのかた」。電話に出てみてアリガタヤ。「悪声」が、今年度河合隼雄物語賞を受賞いたしました。鮭児文学賞につづいて2冠目! ひとひは事情がなんとなくわかるのか、僕の首にすがりつき「よかったねえ、すごいねえ」とほめてくれる。園子さんもほめてくれた。よかった。清水さん、鬼海弘雄さんらから電話。積み木とトミカの道で三崎口駅と映画館をつくり、頭文字Dを上映する遊びのあと、お風呂は園子さんとひとひ、僕はふとん敷き、お膳の用意、洗濯機のゴミとる。こういうのも物語の一環。晩ごはんは、かつおのたたき、湯豆腐、さやいんげんの卵とじ、小松菜とじゃこのおしたし。食後はげみ表。頭文字12巻よんで満足に眠る。「悪声」書いて、ほんとよかった。おめでとう、「悪声」。

2016年05月08日(日)

朝からおおはりきり。というのも今日は、もと立誠小学校で、ヨーロッパ企画によるイベント「ハイタウン2016」があるから。ひとひはベランダに出て、大声で「れーい! すーい! まーさーつー!」 これから夏本番までこういう朝がつづいたらなんてきもちよいだろう。朝ごはん、納豆くんやらふりかけ45やら。僕は2階にあがってゲラ。ひとひと園子さんははげみひょう、やったはずが、ひとつしか終わっておらず、出発前に急いで終わらせる。「じてんしゃ、きもち、いーねえ!」というとおり、五月晴れの朝の、鴨川沿いの道を、ひとひは吹き抜ける風みたいになって自転車を飛ばしていく。立誠小に駆け込み、11時からのキップを購入。「未就学児は入場不可」とありますが、ひとひは、ほかならぬこの立誠小の講堂で、こないだ剣さんのロックンロール小学校に入学を果たしたばかり。キップを買って堂々と入場します。ヨガのテレパシーの話、ひとひもまわりも爆笑。後半のサイボーグ対ロボットの話に、ヨガ教室の面々がはいりこんでくるとは! みんな大満足&大拍手。12時になり、さーて、昼ごはん食べにいこうか、と園子さんがいいたてた途端、ひとひ「うんうーん!」とゴネだし、え、上いきたいんか? まだここにいるんか? いろいろきいてみても「うんうーん!」とゴネるばかり。ただ甘えているばかりではどうしようもないので、「もう、かえるか」「おとーさん、さきに、かえるわ」というと、今度は血相をかえて「うんうーん!」という。小学校の壁をばりばりはがしだしたところで「ぴっぴ!」と叱ると大泣きに泣く。そういう年頃って誰にもありますよね。だんだんと泣き止み、しかしばつがわるいのだろう、僕と園子さんから3メートルくらい離れてついてくる。新京極のおうどん屋さん「田ごと」にはいり、ひとひはざるうどん感触、園子さん親子丼、僕は天ざるうどん。近くのお寺で音楽のライブをやっている。バンさんににおいがするなあ、とおもっていたら、なんと、ロックンロール小学校のスタッフの面々が顔をそろえてひとひに手を振っている。ご住職はA112アバルトを山門のむこうに突っ込んでおられる。深く軽くうねっていく語り口。ではまた立誠小学校に、午後2時からの回をみようと戻ったら、当日券はだしていなかった、ガクッ。しゃーないので、寺町二条の若狭屋さんに今年初のかき氷たべにいく。園子さんとひとひは「いちご氷」僕は「宇治金時」。水、つまり氷自体のおいしさに目をぱちくり。こりゃーすごか。ひとひはシャーベットからスムージーくらいになったいちご氷をにたにたとかっこんでいる。園子さんはいちごを食べた上に僕の宇治金時を追加ででーんと乗っけて食べつくした。僕が白玉とあんこと甘栗を残すのをみて「そんなひと、ここにこないとおもうよ」と園子さんはいった。白玉は園子さんがたいらげ、甘栗はタッパーに入れてもってかえった。明日のおやつにでもするんだろう。隣の隣のパン屋さんに「毎日は一日だ」とどけ、奥さんがフランスで買ってきてくれたひとひへのおみやげを頂戴する。メルシー僕。園子さんは先に帰宅、僕とひとひはハイファイカフェに、吉川さんの様子をさぐりにいく。大繁盛でそれどころやなかった。オメデタイ。うちに戻り、トミカ12台でラリー遊び。それぞれのタイムを計測し、速い順から箱にいれて表彰しようとすると、その箱をガタガタに積み上げようとしてひとひはまた半べそ。なんかそういう日なんやな。根気よくつきあい、泣き出すことなく、箱タワー完成。そしてこないだもらった水鉄砲をとりだしてみせると、ひとひは俄然お風呂にはいりたくなった。水鉄砲二種で大騒動。汚れた天井を撃ったらあかん、といったらまた半べそ。お年頃やねえ。湯上がり、ひとひは歴史的な笑点を目撃する。笑太さんざぶとん10枚! 商品は高級ホーキ! 次回の笑点までに高座を掃除しておくことに。その手伝いとして、円楽にも10枚、たい平にも10枚、木久扇にも10枚。なんと4人の座布団が10枚ずつならび、好楽と小遊三のぶんは、もう楽屋に残っていなかった、とか。「おとーさん、これは、きょういちばんおもしろいのは、しょうてんて、きまりやな!」「しょうてん、おもしろかったやんなあ!」とひとひコーコツ。ちびまる子、サザエの途中で晩ごはん。バタール、ポークソテー、グリーンサラダ、ポテサラ、たこときゅうりのマリネ。バタールにポークソテーのせて食べるやりかたを、ひとひは強烈に気に入ったようだった。これで「ごはんがいい!」とかゴネだしたらどうしようかとおもった。みんなご機嫌で食べ終え、ミズダコが北海道のカニをつるっつるに食べつくすテレビ番組をみて、ひとひと園子さんはオヤスミ。笑い泣き、笑い泣きの一日。

2016年05月07日(土)

ひさびさの京都で、ひとひチョイ寝坊。れーすいまさつ、おかゆの朝ごはん。「おかーさん、これから、ずーっと、ごはん、おかゆにして!」「ノー!」と両親。おかゆ、ごはん、おにぎり、のローテーション、ということで手打ち。ヤマハのCDきき、少しピアノさわり、10時スタートのヤマハへ、自転車でゴー。ひさしぶりで、練習不足のわりに、ずいぶん楽しくできて、ひとひよかった。市役所広場の前で着々とビール祭りの準備が。ゼスト御池におり、「とんかつDJアゲ太郎」の影響でとんかつの和幸へ。ひとひ、とんかつ屋さんのとんかつのおいしさにめざめた。「とーきょーで、とんかつばっかり、たべたいやんな。アゲたろうのとこにも、いきたいやんな」。園子さん八百一へ。僕とひとひはふたば書房で「おしりたんてい」よみ、100000tにあがって「頭文字D」12巻、さらに「音楽の起源」かう。ひとひはレジ打ちの上達ぶりを加地くんにほめられる。1時50分園子さんもどってくる。ビアフェスタでビール1杯ずつ。迷子の女の子、園子さんと話しかけていたらお母さんすっとんでくる。うちに戻り、はげみひょうの前に、またもや園子さんとひとひのあいだで押し相撲。けど、ひとひ最後に、園子さんに切々と、自分の胸のうちを自分のことばであかすことができた。エライ。ふろしきづつみをし、5月のれいすいまさつのはげみひょう貼り、4月の、まだ貼ってなかったはげみひょうも貼る。やることいっぱいや! お風呂にはいり、湯上がりにひとひは、おとうさんといっしょ。晩ごはんの前、テレビもっとみたいとごね、僕が「うちは、テレビみながらごはんはたべへん。けし」といったら大泣き。泣き止みかけても顔をあげず。「おとーさんのかお、みたいけど、みたくないのん」とのことで、台所にいき、Tシャツのむなもとからしろくまの顔をのぞかせて居間にもどる。晩ごはんは、鯛のあら煮、ほうれんそうのじゃこと桜エビ和え、豚キムチ炒め、油揚げのネギのせ。ひとひは鯛ごはん大食い、ほうれんそうつまむ。叱り叱られたあとってなんだか仲がよくなる。食後、ひとひが大好きな「サム&キャット」みんなで見て笑う。そういえば今日のサンダーバードのヴァージルの活躍がすばらしかった。誕生日パーティには間に合わなかったとしても。寝床で頭文字D12巻の1エピソードだけ読む。もっともっととごねないのは、晩ごはんのときの騒動で「もー、こりごり」とわきまわえているからだとおもう。

2016年05月06日(金)

れーすいまさつ、朝ごはんはめんたいこ。おいしそうな鮭の切り身、ひとひ「ぜんぶたべる」宣言しておきながらひとかじりのみ。えんま帳につけられてる。食後、園子さんとおばあちゃんはもろもろの用事で外出。ひとひと僕と、ミニカー遊び、そしてユーチューブでおじいちゃんとひとひに枝雀の「まんじゅうこわい」オール阪神巨人、ザ・ぼんちの漫才を見せる。オール関西勢で、おじいちゃんは少し疲れてしまった。園子さん、おばあちゃんかえってきて、ひとひに、さ、先に京都帰ろか、と立ち上がると、園子さんにしがみついて動かない。イヤー、イヤー、みんなでかえる、といってきかない。こうなったらどうやったって気を変えないので、しょうがなく、今日の夕方の新幹線で一家三人で帰ることになった。昼ごはんはやきめし、牡丹のチャーシュー。ひとひは気まずいらしく僕と目を合わそうとしない。「ごはんたべたら、いっしょに、なにやろか」といったら、ふう、と息をついて、ぱんぱんの風船がくらげみたいになった。ねこのかぞく遊び、ラリー遊び、また、ねこのかぞく遊び。CDで流す童謡に合わせ、そこらのものをちゃんちゃか打ち、たたき、鳴らしまくる、パーカッション遊び。園子さんがスープなど作り終え、荷造りも終わり、じゃー、またきまーす、と玄関をくぐったのが午後4時半ごろ。東京駅で焼き鳥弁当、ビール、ジュース、デザートなど買って、5時40分発ののぞみちゃんに乗り込む。半端な日にちだからか、ゴールデンウィークなのにがらがらにすいていて、あちこちの席をとびまわりながら、ひとひと新幹線の遊びをしたり、一車両あたりの席数をかぞえあげたり。はしゃぎぶり、歩きぶりから、この東京滞在で、相当いろいろ疲れていることがうかがえた。かえったらバタンキューやな、といったら、そのことばがおもしろかったらしく、バタンキュー、バタンキュー、といってゲラゲラ笑う。そしてほんとうにうちに帰るや、ふとんでバタンキュー、と寝てしまった。園子さんもいっしょ。

2016年05月05日(木)

3時に起き、「コマくん」ふたつ、「こどもの時間」エッセイ書く。子どもの日にふさわしい! れーすいまさつ。朝ごはんのあと、工場に置いてあった重いミシンはこぶ。エレベーターの備え付けられた家。ひとひ、ひとり遊びの不満に爆発しかけ、そこを、おじいちゃんのトミカ、ロータス・エキシージ、くわえておばあちゃんの、HⅡロケットのボールペンが救う。両方もって、今日は園子さんもいっしょに浅草へ。新三河島から京成、上野から銀座線。きのうも今日もヨー混んでいる。ギャラリーエフで、たらこスパゲティ、ドライカレー、トマトとバジルのピザを注文。ひとひはたらこスパ食べ終え、エフの店番猫に専念するニャー。いずみちゃんやってきて、園子さんとひさびさの対面。ふたり盛り上がる猫話。その間ぼくとひとひは浅草雑踏散歩。店にもどってまた店番猫。じゃー、またにゃー、と猫手をふりあい、西村さんで柏餅買って、僕らはまた尾久の家へ。「はしらーの、きーずーは」とうたって子どもの日パーティ。プレゼントは、限定トミカ「スカイツリーけんせつセット」。ひとひの口が顔半分くらい大きくなって喜んでる。お風呂は菖蒲湯。菖蒲を頭にぐるぐる巻きにしたところをデジカメでパチリ。湯上がりの晩ごはんは、三崎の子持ちイカ、エボダイ塩焼き、エボダイ煮付け。ひとひはエボダイ煮付けのみごはんにまぜこみ、たまに野菜の炊き合わせつまみつつ食べる。ほぼ、酒のアテのみ、というメニューなのでぼくはひたすら日本酒。結局また、ひとひとふたり、9時過ぎからグーと高いびき。気づけば僕の右足首を枕に、左足のふくらはぎを足置きにして、ひとひが起用に寝ております。

2016年05月04日(水)

れーすいまさつ後、ひとひオナカイタイ。ごはんは中途でやめ、ふたりでレゴのパトカー作りはじめる。完成すると、トミカ、サンダーバードも加え、ドロボーを追い詰め、手錠をかけ、刑務所に送りこむ遊び。園子さん、山内さんら旧知を暖めにでかける。義母、義姉といっしょにお昼前とろろうどん食べ、ひとひとふたり、舎人ライナー、京成、といういつものコースで上野。西郷どんのつれている犬はいったいなんていう名前か。上野公園で「こどもの本フェスティバル」。大手も個人商店も、大盛況のテント。うちひとつ、ゴブリン書房の津田さんを遠くでみつけ、ひとひに「いしーですー、っていうてきてみ」。タタタタ、と駆けていき、うしろから「いしー、で、すー!」「え? だれ」 とまどう津田さん、ふっと振り向き、ようやっとこちらに気づいたもよう。ここゴブリンをベースに、ひとひが気になる絵本を、ブースまわりながら見つけていく。五冊買いました。絵本をこんな割り引いて、版元はまったくもうけありません。それが絵本のよいところ、か? かっこいい銀色バスで浅草へ。人波をぬって、西村さんで水まんじゅうかい、ひさしぶりにギャラリーエフへ。いずみちゃんは人間、すずちゃんは猫だ。しかしふたりはきょうだいだ。からだとこころをまわる風の出口をふさがないように。しばらくとなりにいて、そのからだのたてる声に聞き耳をたてる。ひとひもその風を感じているとおもう。大切な一日。銀座線、JR、舎人ライナーで尾久のうちに戻る。お風呂、テレビ。絵本「こうそくどうろ」のあと、ミニカーで「こうそくどうろ」遊び。園子さん、旧交をほかほかさせたまま戻ってくる。晩ごはんは、かれい煮付け、かます塩焼き、ブロッコリーごまあえ、ほうれんそうおしたし、小さなおかずいろいろ。9時前までみなでそろって京都特集のテレビ。おじいちゃんゆっくりおきてくる。ひとひとふたり2階にあがり、電気を消して眠る。が、何度もひとひのネボケで起きる。

2016年05月03日(火)

れーすいまさつ、朝ごはんすませ、8時40分に家を出て、ひとひとふたり三崎へ。「けーきゅー、にのれる、けーきゅー、にのれる」と、ひとひはそのことだけでもう舞い上がって。山手線でうたい、品川駅のホームでうたう。泉岳寺発の快特はウゲとあとずさりするくらい席が埋まっている。横浜で、「ここ、すわっちゃいな、すわっちゃいな」と、おねえさまがたがおりていき、なんとかひとひと並んで座ることができた。しかし、これだけのひとが三崎口からバスに乗るのか。やだよーん、ということで、三浦海岸でおり、タクシーをひらって、畑のなかをつっきって、北条湾から日の出へ。通りがけにみた「くろば亭」えらいにぎわい。商店街からひとがあふれだしている。よかったよかった。「さーて、ぴっぴ、おとーさんのいえ、いってみよか」「うん、どこかなあ。あれ?」「あれは、ニコニコしょくどう」「あれ?」「あれは、ちゅうしゃじょう」「あれ?」「ああ、そう。あのかどの、しろいいえ」「はいれへんのん」「うん、もうかぎしまってて、おとうさんもだれもすんでないから・・・・アレ? あいてる」 そう、ドアがあいてて、なかをのぞくと、1階の床がはずされ、台所が撤去され・・・。「すんませーん、すんませーん!」「はーい」と作業着をきた男前のおにいさんがでてくる。「あの、ここ、取り壊しですか? というのも、ぼく、まえにここに住んでたもんなんですけど」というやおにいさん「え、じゃ、ひょっとして、いしいしんじさんですか?」 な、なに! 「じつは、ぼくたち、三崎でゲストハウスをひらこうとおもって、三崎で物件をさがしていたんです」とおにいさん、成相修さんはいった。「で、この家とであって、いいなあ、っておもってたら、ミサキプレッソの藤沢さんに、あそこ、いしいしんじさんが住んでた家だよ、っておそわって、えーっ! てびっくりしてたところで」 なんちゅう展開でしょうか。僕は無理をいって、何千何万とのぼりおりした階段をとおって2階にのぼらせてもらった。成相さんの友人が「あ、どーもこんにちはー」とにこやかに迎えてくれる。工事好きのひとひ大興奮。5年半ぶりの三崎の家とむきあう。なんだか、おたがいに照れくさい感じ。窓からの、城ヶ島と大橋、海の眺めはいっしょだ。2階の突然サッシ戸もあいかわらずだ。もう2度とこの家にあがることはないとおもっていた。それが、あたらしくうまれかわり、大切に保存してもらえるのだ。おまけに僕も園子さんも、ひとひも、僕の知らない誰でも、自由にあがって風をうけながら寝そべることができる。うわー。「階段、あがりかまちやなんか、味のあるところはそのまま残そうっていってます」と成相さんはいってくれた。いい家は強い。かんたんにつぶされない。僕はこの家に住んだことを誇りにおもわなければならない。なんとなく、成相さんを引き寄せたのは宣さんじゃないかという気がしてきた。それは、「三崎が引き寄せた」というのと正確に同じことだけれども。ほかほか気分のまま、バッカスの佐藤さん、ポパイのおかあさん、牡丹、MPにあいさつし、家のことを報告&お礼。ひとひはまるいちひさしぶり。宣さんにお線香をたむけたとき「あのな、チーンてやったらな、からだはないけど、きもちとか、なかみののぶさん、いま、ここにいたはんねんで」といったらひとひ「すごー!」と目をみはってうれしそうな様子。3階に置かれていた昔のミニカーの山、こわれていたのが修理され、タイヤが欠けていたのはそろっている、とひとひの報告。まちがいなく宣さんのやったことだ。英くん特性のマグロ丼、僕はお刺身定食を、宣さんの写真の前でいただき、ひとひと晴れの三崎散歩。大忙しの三崎館で渡辺さんにあいさつ。京急シールいただく。「うらり」のぞき、ひとひは前にやった「マリオカート」やる。人生2回目で4台中1位になる。まるいちに戻ると矢野さん、やがて朝吹真理ちゃん、ご友人、さらに牡丹をのぞくと、康裕兄、佳菜ちゃんが、オトくんにビピンパ状のごはんを食べさせていた。三崎はそういう場所だ。もういちど日の出の家をのぞくとひとひはうなぎパイもらう。よろしくよろしく! ありがとう! と手を振り、牡丹のチャーシュー、シューマイ、まるいちの魚たちぎっしりと手に、いづみタクシーに。ものすごく裏に通じた運転手さん(三崎ではみんなそう)、油壺寄り、三浦海岸寄りの抜け道を両方つかい、まったくストレスなく三崎口につく。京急の最前列。ひとひコーフンして寝ず、品川、日暮里経由で5時過ぎに尾久の家へ。買ってきたのは、お刺身用のかます、めといか、あじ、まぐろ、塩焼き用のかます、煮付け用のかれい。さらに「オミヤゲ」と別袋に入れられていたのが、伊勢エビ2尾、サザエ7個、エボダイ、こもちイカ、マグロのサク。尾久の晩ごはんはおさかな三昧。おじいちゃんがひさしぶりにかますのすり身を食べてとことんおいしそうな表情を横顔に浮かべた。よかった。

2016年05月02日(月)

尾久滞在4日目。ひとひに7時前に起こされる。れーい、すーい、まーさーつ。朝ごはん食べ、僕だけひとり、日暮里経由、京成線でスカイツリーに行き、オフィシャルショップで、こどもの日のもの仕入れる。半蔵門線、有楽町線と乗り継ぎ、10時過ぎに麹町の文藝春秋。「悪声」が、6回目の三島賞候補になっていて、その事前取材のインタビュー。共同通信、朝日新聞、毎日新聞、日経。大半はよく知っているみなさん。「悪声」について話すといつも、ああ、こういうことだったのか、と驚くことがままある。今日は、方舟教会でのライブシーンは、一瞬ごとの「記憶」をつないでいくヒップホップだった、ということがわかった。大いに驚き、深く得心した。終わってすぐ、電車を乗り継いで荒川線の宮ノ前。義父母、園子さん、ひとひが、東京女子医大に検査に来ている。商店街を歩いているとむこうから園子さんが迎えにきてくれる。義父、状態とてもよし。次の検査は2週間後でオッケー、とのこと。園子さんが毎日つくるスープがある種の奇跡をおこしている。おなじみのタクシーさんでうちの近くまで。食べられるひとはイシンゴーの肉まん食べ、そして、僕とひとひは上野公園へ。一枚でも多く、せいかつだんの「はげみひょう」に貼る「ふね」の絵を描く、というひそかなもくろみがある。日暮里から「けーせいでいってみよか」「うん!」。京成上野駅で、京成の各線の色のヨットを5つ描く。不忍池にでて、公園で遊び、弁天様にお参りし、そうしてボートに乗る。ひとひは「スワンボート」を希望。僕はエンジン、ステアリングはひとひ。30分間、ひたすら全力でこぎ、足がパンパンになる。蔦屋でおじいちゃんのおみやげのCD探したが、そんなようなものはなにもなかった。ひとひがオフロスキーさんのCDを格安コーナーでみつけたので買うてあげた。「さーて、おかちまちから、かえろかー」と歩きだすと、当然、アメ横をぬけていくことになる。ひとひ呆然、陶然。「もっと、はよ、ここにきとったらええのになー」とかいうてる。滞在中にもいっぺん来るかもしれません。日暮里で舎人ライナーに乗るとき、あたらしい車両にのりたいひとひは、「のーりたい、のーりたい、のーりたいな、あたらしー、とーねーり、らいなーにー、のーりたいな」などと大声でうたい、しかし願い届かず前の車両だった。なかなか当たらないですね。うち帰ってお風呂、クックルン、アシモ。晩ごはんは、焼き餃子、水菜ときのこのサラダ、大根の葉とおじゃこのきんぴら。餃子ぜんぶたべたいひとひ、それを知らず一個とった僕に明日は三崎いきの予定。

2016年05月01日(日)

尾久滞在3日目。ゆうべ、ひとひ、園子さんと同時に寝て、ひとひと同時に起きたら、えらい背中が痛かった。れー、すい、まさつ。朝ごはんは、納豆、ふりかけ、めんたいこ、焼きたらこなど。2階にあがって日記整理など。ひとひ、園子さんとのひも結びがうまくできず、そのたび、2階のぼくのところへ逃避しにやってくる。それじゃー、横浜にはでかけられへんじゃん。ひとひ観念し、しぶしぶながらひも結びのけいこ。10時半には出発のつもりが11時半までずれこむ。横浜みなとみらいで「ひつじのショーン ドタバタかくれんぼゲーム」なる催しが開かれていて、けっこうたのしいとか。舎人ライナー、山手線、上野で京浜東北線に乗り込み、あとはまっすぐ桜木町へ。ひとひ、はじめておりるみなとみらいに大興奮。動く歩道だけでごはん三杯いける。ランドマークプラザで「なぞ」の書かれた台紙を受けとり、マークィズみなとみらいもあわせ、だだっぴろい敷地のなかで、ティミー、いたずらブタ、ツインズ、シャーリーの、それぞれ4箇所のキーワードを見つけ、受付に申請すれば「たからもの」がもらえるらしい。台紙をうけとって「なぞ」をみる。うー、なんやこれ。1個目はまあわかった。「空から見たとき 見える場所3つ むかし船が修理されていた場所を探せ」。2つめが苦労しましたがなんとか解読しました。「大きな蛇がいる広場 魔法の輪のなかでこの館をみたとき 赤い文字が記された場所の 入り口近くを探せ」。ひとひ、むずかしいのにマジメな顔でよく元気でついてくる。それにしてもみなとみらいって、ほんま、あらゆるところにトミカとプラレールがしのばせてありますね。油断したらひとひが、ボー、と立ちつくしていたり、油断ならん。三つ目のなぞ、四つ目のなどもクリアし、ようやくもらえた「たからもの」は、ひつじのショーンのシールと、ひとひによるショーンのまね、でしょうか。そうそう、あんなにいやがっていたひも結び、行きしなの電車のなかでコンバースをぬがせて靴紐結んでみたら、というたら、僕なーんもみてないのに、勝手に靴紐結びよりましたで。あれは、園子さんにあまえてるんにちがいない。ショーンは落着したので、ひとひはおやつにいちご大福。ランドマークプラザのトミカコーナーにいたペッパーくんに会いにいく。桜木町の駅で、おじいちゃんおばあちゃんへのおみやげに「スズラン」、園子さんへのおみやげに「カーネーション」かう。帰りは新子安から新橋までひたすら寝。舎人ライナーでようやっと頭に笑点があう。え、笑点? そう、帰ったらすぐおじいちゃん、おばあちゃんとひとひは笑点。ちびまる子ちゃんがおわった段階で晩ごはん。牛丼、冷や奴、きゅうり、なすのお漬け物、おくらのおすいもの。ひとひ、牛がかたいせいで牛丼苦手。めんたいこごはん、おくら、冷や奴のみ。テレビつけると警察24時。ひとひは20時40分にふとんへ。20時45分おふろにはいったら、20時50ぷん、はみがきしにくる音。そうしてはみがきがすみ、おふろにいる僕にむかって「オヤスミ!」21時。