2004年6月



2004年6月30日(水)
朝起きると不気味な天気。南の海は青空のした輝いているのに、北や西側は低い雨雲に覆われている。少し創作をしたあと、病院へ行く。ぜんそく治療も一年を過ぎたので、次回もう一度検査をすることになった。それから歩いて油壺入り口へ。なんとここにツタヤができていた。一階が本屋とディスク屋、二階はレンタル屋。日本文学の棚が大きくふたつにわけられている。「ミステリー」と「ヤングアダルト」のふたつだけ。ミステリー以外はすべて後者の棚に並んでいる。この分類に最初はびっくり。ただし、よくよく考えるに、いまどきの読書傾向をみてとった、目端のきいた分類法とも思った。別冊がついた自転車の雑誌、まるいちで、じんだとひこいわしを買う。帰って夕方まで創作。新しい場面、淡々と進める。晩ごはんを作っていると、最近おなじみになってきた三人組がまたやってくる。茄子を拭きながら大阪弁講座。箸を手にもってみせ、下にむけるのは関東風の発音で「はし」、上にむけると大阪弁で「はし」、などなど。晩ごはんは揚げ茄子、ひこいわしの酢の物、枝豆、じんだの唐揚げ。阪神タイガース、今夜も下柳投手。このひとの投球はテレビ越しでもなんだか自分が球場にいる感じがする。生な感じが伝わるというのか。五回に降板しがっかりです。夜中に机に両足をのせ、自堕落な姿勢で本を読んでいると、窓の外で「おうい、おうい、しんちゃん!」。小声だけど、たしかにあの声。ニューバッカスの佐藤さんだ! ととと、と階段をおりていくと、「これ作ったんだよ」と、秘密めいたお皿をもってきた。「つまみにもなんからよ。ま、飲みすぎないように!」なんと、めといか寿司です。夜闇に白々と何匹ものいかが浮かび上がった。その向こうに手を振りながら消えていく佐藤さんの白いランニングシャツ。

2004年6月29日(火)
朝起きて、朝日新聞の〆切が心配になる。なんだかもう過ぎているような気が。とにかくおばあさんの話を書きはじめた。正午頃、ダンチュウの編集部より電話。今週末でかける取材の行き先が遠くなり、帰り時間がさらに遅れそうだとのこと。そのあと朝日の吉村さんより電話。〆切はちょうど今日だった、ああ、よかった。午後二時ごろ原稿書き終え、電子メールで送る。夕方まで少し創作。まるいちへいき、アジを二枚引き取る。まな板でとんとん叩いていると、じゅんやとみさ、はるかの三人がまたあがってくる。階段をのぼったり下りたり。包丁を使っているそばでふざけるので、大いに叱る。三人外へ出て行くものの、また上がってきては、風呂場が臭いと騒ぐ。新しい遊び場を見つけた気でいるのでしょう。飽きてくれるのを待つしかない。晩ごはんは、アジ叩き、めといか刺、枝豆、トマトサラダ。炊きたてごはんにアジを載せると、まぼろしのおばあさんが、猛禽類のように両手をあげ床下から浮上した。

2004年6月28日(月)
横浜でクリストフ先生。外はとても暑い。先生も今日はネクタイをしていない。暑い日の屋内で、太陽光エネルギーの国際利用について、「それは疑わしい」「エアコンをつける」「電源を切る」などの言い回しを教わりながら、新聞記事を読む。途中で退出し、京急、東西線と乗り継ぎ、神楽坂の新潮社へ。文庫につける写真を撮ってもらうためです。机やもの入れを探したら、犬を着ているのとか、からだに絵を描いているのとか、絶対に使えないような写真しかなかった。また、園子さんの意見で、撮影前に散髪をすることになった。須貝さんと一緒に探すと、神楽坂駅のすぐそばにクラブのような美容室が見つかった。たいへん広い店内で、いろいろとゲームの話を聞きながら髪の毛を切ってもらう。さっぱりとしてポケットに手を入れたら、ここもさっぱりしていた。つまりお金を忘れたのです。お店のひとはあとで払ってくれればいいですよ、といってくれた。なかなか恥ずかしい客なことです。それから須貝さんと神楽坂下のそば屋へいった。ここで、今年食べたもののなかでいちばんすばらしいものに出会いました。ゴマ豆腐です。そばを注文した上、須貝さんが豆腐を注文するので「なにかな」と思っていたのです。ひと口食べて仰天しました。卵焼きもきつねそばもおいしかった。須貝さん、ありがとうございました。それから矢来町の公園で撮影。三人のこどもが強力水鉄砲で互いに撃ちあっていた。笑いをこらえるのに一苦労。およそ10分ほどで撮影は終了した。別館のロビーで、新潮の阿部さん、矢野さんと短く会談。三崎をめぐる企みをこらす。東西線、浅草線と行程を逆にもどり、三崎へほぼ五時過ぎに着く。油壺で途中下車。醤油や豆腐を買いました。交差点のトラックからまるいちのスグルくんが手を振っていた。まっすぐ戻り、お風呂にはいって晩ごはん。冷や奴、ゴーヤのきんぴら、げそ炒めとシンプル。夜にロバート・ワイアットのレコードを何枚かかける。美しい声のひびく三崎の初夏の夜。

2004年6月27日(日)
朝からどんよりとだるい天気。掃除などしていると、じゅんやとはるか、みさの三人が家に突入。やはり階段をまわり、ベッドに飛び乗り、うちのなかをいろいろ物色する。いったんお昼には帰っていきます。午後からは創作。ようやく後半部分へはいっていくことができた。相当癖のある話なので、少しでも無理に力を入れると、あっという間にバラバラになる。待つことが大切。夕方近く、またもや三人が乱入。玄関先でなら遊んでていい、といったのに、退屈したらしく二階へあがってくる。ただし、じゅんやが「シーッ」と注意するので、存外に静か。ほったらかしで創作をつづけ、夕方に一旦終えます。明日のため、太陽光エネルギーについての新聞記事を辞書片手に読み進める。専門用語ばかりでさっぱりすすまない。まるいちであさり買う。のぶさんとのんちゃんによるハモの解体ショー。とてもでかいハモで、1メートル半くらいのが、まな板にでんと横たわっている。白身が分厚くてとてもきれい。のぶさんがのこぎりのような柳刃でバキバキと骨切り。「もってきなよ。関西人なんだから」と、切り身をふたつお土産にもらう。ああうれしい。まぼろしの猫が迎えに三崎銀座を駆けてくる。晩ごはんはハモの照焼、トーフチャンプルー、おくら納豆。照焼は半分ごはんに載せハモどんぶりにした。焦げ目がつかないほうがおいしいんだろうなと思った。松本からの電話によると、園子さんは歯がぼろぼろ取れていくという恐ろしい夢を見たそうです。

2004年6月26日(土)
気温上がり、蒸し暑い天気。もうすっかりTシャツ一枚。とある外国の人から電話。明日遊びにいくつもりだったけれど忙しくて行かれないとのこと。そういえば孝典は昨日からトルコです。油レスリングの大会を、二年連続で写真におさめに行く。いまトルコは危ないそうです。この競技の全国大会は、去年で第450何回目とかいっていた。午前中、油壺の皮膚科へ行く。それからフジスーパーで買い物。まるいちで小さないさぎを買う。夕方、ラグビーのテストマッチ、オーストラリア対イングランドを見る。ワールドカップやスーパー12にくらべ、チームのバランスがまだ両側からしっくり来てない、という感じ(とくにフォワード)。そのぶん、バックスが自由になったときの動きはおもしろかった。ラーカム選手のおなじみキックパスとか。晩ごはんはいさぎ塩焼き。枝豆。おくらのおかか和え。栄町で買った日本酒を少し飲む。だんだんとたくさん飲む。

2004年6月25日(金)

腹のなかからタプタプと音がする。金魚でもいそうだ。じめじめと梅雨らしい気候となる。朝から書評の原稿を書きはじめ、夕方に終わる。ソファに寝そべり北米インディアンの歴史書を読む。まるいちへビール持っていき、まだ腹がタプタプとするので、スマートなカマスを一本買う。晩ごはんは、カマス塩焼き、冷や奴、ゴーヤのきんぴら。うちのベッドはずっとウオーターベッドです。今夜はタプタプうるさいだろうな。

2004年6月24日(木)
昨日はたいそう飲んだのに、ぜんぜんお酒が残っていません。かえって爽快なくらい。草思の島エッセイ午後におわる。新聞の書評のため、穂村弘氏のエッセイ「もうおうちへかえりましょう」を畳に座って読む。絶望的な距離をのぞき込んで苦笑するひとという感じ。穂村氏の歌集「シンジケート」は出たときに買いました。話題になったばかりでなく、たいへんおもしろかった。夕方までにエッセイも読み終わる。まるいちののぶさん、おかみさん、三崎堂書店のご主人と四人で、いつもいくそば屋さん「咲太郎」でお刺身やそば。たくさんビールを飲む。十時半頃、のぶさんとふたりで、東岡のジョイというお店へ行く。マスターやママさん、その息子さんとのぶさんは、昔からの馴染みです。ここでもたくさんビールを飲む。のぶさんマイクを握って、「喜びも悲しみも幾歳月」「誰もが誰かを愛してる」「我が良き友よ」など歌う。カウンターに座った高齢の女性客「いい声だねえ」と聞き惚れる。

2004年6月23日(水)
午前中に掃除と洗濯。青空に美しい雲が流れている。まるで秋空のよう。エッセイのつづき少しとゲラの直し。午後に文春の森さん、斉藤さん、山下さん来られる。森さんはぼくのひどい暮らしを間近で見ていた、もっともつきあいの古い編集者です。ビールとお酒を飲みながら、当時の恥ずかしい話をいろいろとする。斉藤さんと山下さんは呆れながらきいている。ちゃぶ台の上には、カマス、いさぎ、めといかの刺身、トコブシ煮付け、目刺し、枝豆など。お酒が進むうち、会話が昔のようになってくる。「セクハラということばはなんだかさわやかですね」「リストラということばはどこかかわいい」「リストラとはどんな生き物だろう」「肩にのせたい」などなど。日が沈むころ、干物やいさぎをもって、みなさん帰られる。見あげてみると夕方の雲もたいへん美しかった。阪神の試合を途中から見ます。下柳投手が出ていたので釘付けです。阪神といえば、角川春樹事務所の原さんより、武田花さんの新エッセイが届きました。いつもいつもありがとうございます。昼からずっとお酒漬けなので指が重い。ニール・ヤングのレコードを窓を開け放してきく。重いギターが心地よい。

2004年6月22日(火)
晴れているけど風は強い強い。物干しのふとんがぐるぐるとサカガエル。「草思」のエッセイを半分くらい書く。島特集、ということで、これまで訪れたいろいろな島について書く。書いていて思ったのですが、そもそも過去のなにかを思い出すこと自体、霧に浮かんだ島々を訪ねるのに似ている。午後まるいちへでかけ、夏に提出する書類の件をお願いします。ひかえめにメロのみりん漬けを200円で買う。小学館から「きらら」という雑誌が届いた。パラパラめくっていくうち、青山ブックセンターの高頭さんが登場。ぼくの本について書いてくださったのです。たいへんたいへん嬉しい。早く風邪を治してくださいね。晩ごはんはメロの漬焼き、ひこいわしの酢の物、トマトサラダ、オクラのおしたし。そして初枝豆。枝豆は八百兵のおかみさんとふたりで店先でもいだのです。松本の家の件で園子さんと相談。どこかにいい貸家はないものか。

2004年6月21日(月)
朝から横浜へ。クリストフ先生はいつものネクタイ姿です。ソーラー産業についての記事を材料に、読んだり話したりの練習をする。漫画家と編集者のきびしい関係、映画についての雑談。帰り道、東急ハンズで革の汚れをとるスプレーとブラシを買う。三崎に近づくにつれ、風がどんどん強くなる。港あたりではもう、みんな吹き飛ばされています。足を踏ん張って、まるいちでかますを買う。強風のあまり家が反対にサカガエリそうになる。晩ごはんはかます刺、塩焼き、おくら納豆、冷や奴。父から電話がかかる。「さっきからかけてるのに、おれへんやないか」と怒られる。風で声が飛んでしまったのでしょう。今月末、中国旅行へいくとのこと。父は最近とても旅行好き。今回はふたごの弟たちも一緒。

2004年6月20日(日)

朝から東京。新宿の果物屋の前で園子さんと合流。ボロボロの上着のかわりを探す。灰色の綿のジャケットを七年前に買いました。ほぼ毎日着ているうち(カーディガンや割烹着にも使った)、あちこちがすりきれフリンジのようになってきた。ここまで着られる服もそうないので、簡単にはかわりが見つからないだろう、と半ば諦めていました。伊勢丹の二階へあがると、落語の会でもおなじみの高橋ヤッコさんとばったり会った。これはいい辻占でした。ヤッコさんのそばに、真っ青な上着を見つけ、何度も脱着してみた末購入。七年間きっちり働いてもらうからな、と南部の大農場主になった気分。それから南阿佐ヶ谷の劇場で、村松利史さん率いる「午後の男優室」の芝居「登戸」を見る。題名にまったく意味はありません。最近、映画やテレビの仕事で忙しい村松さんが、そこでためこんだ鬱屈を人に塗りつけていく、といった印象。とてもおもしろかった。客演のザ・マン氏による、何度見てもそこで笑ってしまうだろうなと思う、型の決まったすばらしいコント。それから西新宿へ向かい、昔いろんなひとが通ったという、古い台湾料理屋へ行く。晩ごはんは、しじみ、茹でニガウリ、エビ炒め、腸詰め、ちまき、茹でビーフンなど。田中小実昌氏が色紙のなかでスミマセンとあやまっている。タクシーで西口のバスターミナル。量販店で空のDVDを十枚買う。園子さんは松本へ。三崎へ帰ると夜風が暗い海から吹きつけていた。暑い暑い夜。

2004年6月19日(土)
またもや暑くて気分のいい朝。しかし風がものすごい。台風が近づいているのです。江ノ島水族館の岩崎さんより高波警報が電話で届き、クサフグ観察会は、断念せざるを得ませんでした。ああ哀しい。ただし、フグとともに相模湾にもっていかれるのはもうしばらくあとにしたい。朝から群像のエッセイを書く。まるいちへ行くと、ふだん以上にボーーッとしてるといわれる。ぼんやりとした頭でジンダと、この時期、ときどき店に並ぶ「濃い紫色のトゲトゲのもの」を指さす。なんだかわかりますね。エッセイ三時ごろ終了。題名は「動物の格好」「熊の格好」などいろいろと考えましたが、編集者の山口さんが「熊の出現」とつけてくださった。それから、ちらちらと読書。風をうけながら昼寝。晩ごはんは、揚げ茄子の三杯酢和え、おくら納豆、トゲトゲのもの、ジンダの唐揚げ。まぼろしの猫たちミギャーミギャーと串刺しになりながらトゲトゲのものに群がる。

2004年6月18日(金)
とても暑くて、気分のいい日。お昼から恵比寿の歯医者へ。「あ、ここだめだ」と渋い声でいわれる。奥歯と前歯に一箇所ずつ、歯ぐきの隙間ができている。この箇所は、より工夫してブラシを入れなさい、とのこと。鏡をもって口をひっぱって歯ブラシをもって。手がもう一本ほしいな、と思ったらニュルニュルと生えてきた。そのままお茶へ行きます。続き薄茶の点前をならう。手元があいまいかつフワフワで、濃茶と薄茶を別個に点てている感じ。「続き」になっていない。帰り道、青山ブックセンターで、神話の本を一冊購入。ウイング一号で三崎へ帰るとけっこう消耗しています。晩ごはんはアカムツ西京焼き。冷や奴。いんげんのごま和え。高山なおみさんからご著書「日々ごはん」をいただきました。食後ちゃぶ台にもたれパラパラとめくる。おいしそうで、工夫された料理、からだが喜びそうな料理が並んでいます。自分の日記がホーホーとうなる野人の食卓に思えてくる。猫だからしょうがないと猫にいわれる。歯を磨こうとしたら三本目の腕はシュルシュルと引っこんだ。

2004年6月17日(木)
好天つづく。朝は18度。これは日本人がもっとも快適に感じる気温だとか。昼間は最高27度。その間モノマガジンの原稿を書く。新江ノ島水族館による「見たことがある」ものへの問い直しについて。来月はじめのモノマガジンに載りますから、みなさんお楽しみに。午後三時に終える。夕方、エラ・フィッツジェラルドをかけ本を読んでいたら、知らぬ間に椅子で寝ていた。ひさしぶりの昼寝。いい季候でよかった。晩ごはんは、豚バラ肉の味噌炒め、冷や奴、ししとうのおかか炒め、トマト。録画しておいた、スヌーカーのトリックショット大会を見る。名前でしか知らない伝説の名選手たちが、話し、笑い、キューをふるう様にじっくりと見入る。五人の選手が順番に出てきて、曲芸のようなショットを競うのです。ポーランド人のボグダン氏(今年も彼が優勝)を除く全員が、えんえんと冗談話を披露しながらプレイしている。その話がまた、いちいちおもしろいのです。下ネタだったり、宗教ネタだったり、開催地ウエールズをからかうものだったり。また、いまだ現役の、史上最強スティーブ・デイヴィス氏が、素手でコップを転がし、何度もポッドしようとする姿は、あまりにかわいらしく、また美しく、まぼろしの猫たちは涙をはらはらと流していた。暗くなるとすぐにゅーたにゅーた。窓をあけてにう。

2004年6月16日(水)
昨日にくらべたら涼しい、過ごしやすい天気。ふとんを干して、モノマガジンほかのイラストを四点。雨乞いの話、関口くんには気に入っていただけたようでなにより。松本へ送る宅急便のパック。DVDは、スヌーピーとチャーリー・ブラウン、中国映画「鬼が来た」、シカのライブなど。それにイセエビと、クラゲを送る。冷凍便ではないのでプラスティックのにせエビです。夜は阪神対ヤクルトの試合を見る。下柳投手が投げるときはキャーキャーと騒ぎながらえんえん見てしまう。試合は二安打だけの阪神がふしぎに勝ちました。晩ごはんは、するめいかの刺身を肝和えで。これには猫たちも息をのみ、次々と命を投げ出そうとした。猫には命が七つある。冷や奴、ししとうの味噌いため、そしてきんめの干物。今日のような陽気は干物のためにあると実感。

2004年6月15日(火)
やはりすばらしい天気。大物洗濯と終日原稿。午前中、ダヴィンチの連載を書き終わる。「ねじ」という名前の雨乞い少年の話。午後は角川の短編・最終回を書き終わる。「太ったひとばかりが住んでいる村」。題名がこうだからというわけじゃないけれど、ふだんの二倍以上の分量があります。長い小話です。角川のウエッブ連載は、10年近く前に書いた掌編12作と合わせ、年内には一冊の本として出す予定です。どんな本になるにせよ、みなさん、どうかお楽しみに。まるいちでいさぎを買おうとしたら、のぶさんに「このあかむつ買いな! 小さくても、あかむつのうまさは関係ねえよ!」といわれた。ことばのままにあかむつを購入。昨日につづき、あさりも購入。中華風酒蒸しにする。ほかの晩ごはんは、あかむつ刺し。のぶさんは嘘をつかなかった。あかむつの残りは西京味噌に漬けた。トマトときゅうりの梅サラダ。野菜もすべて、まるいちよりいただいたもの。いつもありがとうございます。

2004年6月14日(月)
横浜の語学学校へ。今日はマルク先生。カンヌのマイケル・ムーア問題について話をする。なかで文法や動詞をいくつも訂正される。帰りに本屋に寄ると、文芸誌すばるの巻頭に長薗さんの新作が載っていた。迷わず購入。まるいちへ寄って、あじとあさりも購入。角川つづきとダヴィンチ原稿を少し。夜までじっくり長薗さんの「神聖な甲虫」を読み、電子メールにて感想をお送りする。ジロ・デ・イタリア最終日の録画分を途中までDVDで見る。クネゴ選手はツール・ド・フランスへは出場しないらしい。その間なにをしているのだろう、と余計な心配。晩ごはんはあじの叩き、あさりの豆板醤いため、冷や奴、トマトサラダ。夏のように暑いけれど乾いた一日。一年じゅうこんな国があればいいのに。

2004年6月13日(日)

どえらい好天。終日涼しい二階で、角川の短編淡々とすすめる。ダヴィンチ用原稿も書きはじめる。他にもいくつか書かなくてはならないものがある。ありがたいことです。まるいちの帰り、じゅんやに去年とった写真をあげる。額入りの写真にとても喜んでくれてなにより。晩ごはんは、かます刺身(塩レモン)、塩焼き、トマトにおろし大根。めといか刺。まるいちのおかみさんがビール提げてやってくる。いつもいつも、ほんとうにありがとうごさいます。園子さんの電話によると、松本の縄手通りの映画館を壊し、十階建てのマンションをつくる計画が進んでいる。はじめて松本にいったとき、すばらしいなと思ったのは、四方の山々がパノラマのように、なんの遮蔽物もなく見渡せたことです。松本のひとは、山の景色が好きなんだなあ、とつくづく思った。十階建てマンションは、その風景に突き刺さるするどいとげです。それははじめ一本だけれど、やがて五本、十本とふえ、松本を包む山々の姿を、薄っぺらい書き割りの背景にかえてしまう。建てるのは一瞬だけれど、それは何百年も親しまれた空のかたちを、徹底的にそこねてしまう。絶対にとりかえしがつかないのです。建設に関わるひとたちは、そういう責任を感じているのでしょうか。

2004年6月12日(土)
朝起きて少し創作。昼前、久里浜からJRで鎌倉、江ノ電で江ノ島まで。モノマガジンの取材で、新江ノ島水族館を訪ねました。まったくすばらしい水族館だった。近所の海こそ、見せるべき海。考えがしっかりしている。案内役の岩崎さんはほがらかなハンサム青年で、長髪を短くしたばかりだったらしく、おおぜいのひとに「誰かわからなかった」といわれ苦笑していた。歩きながら、いろいろとおもしろい話をうかがう。クラゲ、サメ担当の足立さんにもご紹介いただく。「ウミウシ展をやってください」というと、おふたりは力強くうなずいた。ひさしぶりにミナミゾウアザラシの「みなぞう」君も見かけた。なんだか以前よりさらに巨大になっている。浜に面した木のデッキには陽ざしと海風がそそぎ、イルカの跳ねるむこうに、たのしげなサーファーたちの姿がみえる。正直、こんなにも地の利を生かした水族館、動物園は、ほかにないのではないかと思った。ぼくは年間パスの購入を決意しました(4000円で入り放題)。岩崎さんと今週末、クサフグの産卵を見に行きましょうと約束をかわす。帰りの江ノ電はすごい混みよう。お寺めぐりのおばあさんがその大半を占める。満員電車に慣れているのか、互いに骨と骨をがっきと組み合わせ、揺れる車内でも安定している。いっぽう横須賀線はガラガラだった。すべての新聞雑誌を拾い、胸に抱えているおじさんがいた。三崎へ戻って、ジロ・デ・イタリアの録画分を見ながら、ゆうべのパンとトマト、そして挽肉炒めをたべる。ぞっとするようなレースでした。優勝候補のベテランの駆け引き。エースのプライド。山頂の雪景色(道の両側は雪の壁)。くだってきた北イタリアの街の風景。そして新人チャンピオンクネゴ選手の、ゴール前の二段ロケットのような、下品とさえ見えるほどの加速。見るべきところが満載のステージ。ステージ優勝のための表彰台では、クネゴ選手、あいかわらずスプマンテのボトルをなかなか開けられずに初々しかった。少し恥ずかしそうでもあった。総合優勝のための表彰式ではうまくやった。これでもか、というほどに。

2004年6月11日(金)
小雨の朝。お昼に新宿のフランス料理屋で須貝さんとまちあわせ。「ぶらんこ」ゲラを渡すのと、「ぶらんこ」の一節が使われた、中学生用の国語テストをお見せした。よくいわれる話ですが、書いたはずの自分にわからない問題がいくつもある。それはそれで当然だしおもしろい。そのあとお茶へ。はじめて須貝さんをお連れした。あいさつの途中、急遽、茶筅かざりをしてごらんなさい、と先生にいわれた。須貝さんは濃茶をおいしいといってくださってほっとした。帰りみち「昔から、物書きが編集のかたを呼びつけて、自分の趣味でいじめるというのがよくありますね」といったら、「こういういじめなら、もっといじめてください」と須貝さんは笑った。それから青山ブックセンターでサイン本。長らく品切れだった「ふたご」が、昨日たくさん入ったのだそうで、タイミングがよかった。いろいろと絵も描く。片岡義男氏の新刊とパンを買って、京急で三崎へ。途中でざんざんと雨が降りだし、ズルをしてタクシーで帰りました。晩ごはんはパンとトマトとコロッケ。夜はジロ・デ・イタリア。昨日総合首位に立った新星クネゴ選手ほとんど動かず、すごくなつかしいトンコフ選手が途中でがんがん逃げだし、見事なステージ優勝を果たしました。おめでとう、おめでとう! トンコフ選手にはおだやかな威厳があって、ペダルを回すかたちも、手をあげるやりかたも、居住まいを正したくなるほど立派です。電話によると園子さんはこの日、映画「下妻物語」を見たそうです。他に候補として「トロイ」と「デイ・アフター・トゥモロウ」があった。「けど、これ見てよかったよ、エレーおもしろかったぜ」とヤンキー口調で興奮していた。

2004年6月10日(木)

くもっているけど洗濯。ふとんも干して角川短編。ときどきすごく眠くなるのは低気圧のせい。それとも台風のせいなのか。遠くイタリアでも大きな変化が起きていた。自転車レースのジロ・デ・イタリアで、新人クネゴ選手が再び、総合首位に踊り出たのです。こんな後半で。ぜんぜん知らない選手です。まだ22歳。イタリアの大エース、ジルベルト・シモーニと同じチームなのですが、この大選手に「いってこい」と途中で肩を叩かれ、猛然とペダルを回しはじめた。ものすごい登り足です。この日までも、二回ステージ優勝を果たしていますが、この日の勝ちは、なんだか意味合いが違うような気がした。遅れてゴールしたシモーニ選手が悔しそうな表情を浮かべていた。ここまでやるとは思わなかったのか。これからつづく山岳レースはいっそう目が離せなくなった。晩ごはんはめといか刺、いさぎ刺。きゅうり中華サラダ。トマト。鯨ベーコン。ベーコンのあまりの新鮮さに、猫たちの白毛が一瞬にして抜け、一瞬にして生えそろう。偉大なりコラーゲン。

2004年6月9日(水)
朝はきのうまでより涼しい。さわやかなというのではない、どんよりした冷え具合です。角川の短編少しつづける。この最終回は、これまでよりずいぶん長くなりそうです。テレビマンユニオン社からビデオテープがとどく。知らないうちに放送されていたBSブックレビュー。といって、うちではBS放送が見られないのでしょうがない。さらに、ビデオも見られないので情けない。午後は家賃と、住民税、一年分の健康保険料を、ドサドサと払いにいく。家に戻ると、写真家森さんの長靴と、瓶ビールが三本、伝言をつけて、玄関の上がり口に置かれてあった。森さん、三日間どうもありがとうございました。七月の撮影も、こちらこそよろしくお願いします。夕方まで創作。全然すすまない。大きな区切りがひとつついたところで、次の大波を待っている感じ。まあ、じきに動きだすでしょう。晩ごはんの支度をしたら「いしいさ〜ん」と、土砂降りのなか誰かが来た。なんとまるいちののぶさんです。珍しくまわってきたという鯨のベーコンをお土産に、遊びにきてくださったのです。鯨とのぶさん。なんと貴重な。ちゃぶ台にすわって、ふたりでビールをどんどんあけていく。いろいろとだじゃれをいいあったあと、「のぶさん、これまで三崎以外に、いいな、って思った港町はない?」ときいてみた。少しは考えるかと思っていたら、のぶさん即座に「ああ? 三崎よりほかに港はねえだよ」といった。「だってよ、○○ちゃんがいるもんなあ!」。とても日中はきけないせりふ。感動のあまり猫たちヨヨと畳にくずおれる。ふたりで野球の予想をしながらきゅうりと甘鯛をたべる。のぶさんベーコンやいろいろごちそうさまでした。夜ごはんはかわはぎのみそ汁。調査捕鯨の鯨ベーコン。

2004年6月8日(火)
朝は晴れ、どんどんと曇る。森さん、内海さんはまぐろ入札の撮影。ニコニコ食堂店内や、高野湯のなかなどを撮ったらしい。まるいち、諸磯と案内し、午後はいしい宅の内部を撮影。森さんは職人さんが釘を打つように、ていねいにシャッターを切っていく。晩ごはんの支度風景も撮影。とびうおを叩きにしているところなど。お二人は城ヶ島へロケに。その間、つぎつぎと料理をこしらえる。七時頃からみなで晩ごはん。めといか刺、かわはぎの肝和え、えぼだいナポリ風塩焼き、きゅうりの中華サラダ、アスパラのおかか和え、とびうおの叩き。ビール、日本酒。森さんと田舎で暮らすことの楽しさ、めんどうさなどについて話す。おふたりが帰られたあと、あとかたづけ、ゆっくりとお風呂に入り、ぶらんこ乗りのゲラに目を通す。七月に出る新潮文庫のぶん。ひさしぶりに読んでみましたが、この話は我ながら、ところどころ相当深いところまで、無意識のうちに達していると思った。

2004年6月7日(月)
五時に雨音で目がさめる。ぶらんこ乗りのゲラ、資生堂の対談などドサドサととどく。夕方落ち合うはずの、JALスカイワード編集者の内海さん、写真家の森さんと、高野湯の前で。そのまま一緒にそばをたべ、下町とまるいち、海南さんを夕方までご案内する。来年五月の機内誌スカイワードに、いしいの原稿、森さんの写真で、10ページにも渡る三崎記事が出る予定。本日はその取材第一弾というわけ。市場の松下さんにアドバイスを求めにいく。天気がいきなりよくなってきて、急遽、三浦海岸行きのバスに乗って毘沙門、松輪などをロケハン。このあたりはふだん、滅多に来ませんが、夏休みのおばあちゃんち感にあふれた、すばらしい風景を見ることができます。おふたりはそれから城ヶ島や近所を撮りにいった。ぼくは家に帰り、角川の短編最終回をはじめました。夜は集合し、近所の定食屋さんで三人のごはん。かさごの唐揚げ、めといか刺、鯛のこぶ締め、カマス塩焼きなどなど。ニューバッカスにひさしぶりにいく。内海さんと森さんと三人で、ママさんにお線香をあげました。おふたりは油壺京急ホテルに宿泊。

2004年6月6日(日)
朝からバラバラと雨が降っている。居間の畳でだらだらと過ごす。午後から目黒の庭園美術館。シルクロードの染織展をみにいきました。何重にもなった婚礼の衣装など、とてもとてもかわいらしい。影響をうけた、ということで、ジョン・ガリアーノやヴァン・ノッテンの服も展示してありましたが、まわりの貫禄に、汗をふきつつ身をすくめているような感じでした。晩ごはんは、目黒駅近くのネパール料理屋。ほうれんそうのカレー、焼き鳥など。食後に園子さんは松本へ、こちらは三崎へ帰ります。真っ暗闇の雨のなか、郵便物がポストのなかでびしょぬれになっているのに、地団駄をふんで憤慨する。

2004年6月5日(土)
よく晴れている五月のような朝。日本橋三越で山本容子さんの展覧会。和風の絵柄がかわいらしかった。それから三鷹駅まで兄と合流、柳家小三治さんの独演会へいきます。小三治さん、いきなり風邪をひいていて心配。はじめに二眼国をやりました。今日のチケット手配は池田進吾さん。ありがとうございます。ビリケン改め、ゴブリンの津田さんもいらっしゃっていた。休憩のあとの後半は、驚いたことに大ネタ、居残り左平次。小三治さん、喉へはちみつをぬったうえ、ほかにも特効治療を施したのか、風邪など気にならないほどの熱演。すごく、ものすごくおもしろかった。園子さんも「松本からきた甲斐がありました」と満足げに猫笑いをした。中央線で新宿に出て、紀伊国屋さんの前で父と合流。三丁目の居酒屋鼎へ(先日千葉さん木村さんといった)。刺身盛り、湯葉サラダ、おしたしや炊き合わせなど。父はいつもどおり好調で、えんえん二時間を、ひとりで喋りつづけていた。まったくはちみついらずです。食後、兄はフラフラとひとりで映画にいき、父は目白のホテルへ帰った。我々はまた尾久で猫仕事。

2004年6月4日(金)
朝少し創作。お昼着でお茶へ。初炭、茶通箱、薄茶とみっちり稽古。午後七時に新宿へ出て、時間をつぶそうと映画館にいったら、目当ての「ビッグフィッシュ」が一時間前にはじまっていた。これは原作もすばらしかったけれど、映画も何人かのひとから「いしいさん向きだ」といわれていたので非常にがっかり。ちょうどはじまりそうなのはないですか、と受け付けにきくと、本編一分後のがありますよ、とにっこり。それでいいやと思ったら、これがまたひさしぶりに、哀しいほどつまらなくて、つらい二時間を過ごす羽目になった。エディ・マーフィがおおげさに目を見開くたびに、何度も席を立ちかけました。あとで知ったのですが、ズボンをはいた黒ねずみの会社が出資した映画だったのです。はいった自分のほうがまちがっていた。九時半に園子さんと合流し尾久へ。細長いブラックフィッシュの蒲焼きや枝豆をごちそうになる。

2004年6月3日(木)
涼しい朝。シャツを着てジャケットを着て、東京のNHKへ、書評番組の収録にいく。ゲストは永江朗さんと中上紀さん。おふたりとは面識があり、待合室では近況を伝え合う。永江さんのお薦めは「ふぶけども」、中上さんは「生きながら火に焼かれて」、ぼくは「パンク侍、斬られて候」でした。本番のおしゃべりは、本を読むこつや互いの感想など。待合室にもどると、朝日新聞の矢坂さんがいらっしゃって驚いた。帰りはタクシーで品川まで。運転手さんがとてもユニークなひとでした。しばらく黙っていたのに、突然、「まあ、たしかにさあ」とつぶやく。「運転手っていうのは、命知らずが多いですよ」。たとえば、お客さんを乗せていないときは、140キロ出したりする。クルマはそれぞれ癖があり、ハンドルがまっすぐなものは一台もない。そのいちいちの差がおもしろいのだとか。「そうですかあ」と感心するぼくに、「でもさ、いちばんのおもしろさってなんだかわかるか?」と運転手さんはいった。ぼくは首を振る。それは、道なのだそうです。「たとえば、ほらいま首都高がみえてきたけど、わりとほら、走ってる走ってる、走ってるよ。さっきの案内板じゃ、真っ赤だったろう。同じ道はないんだ。朝晩で道は変わるんだ。一瞬でもだ」。品川から京急。三崎に着くと、いろいろeメールと、リトルモアより目取真俊氏の新刊本が届いていた。氏の作品は、発表されたものすべて、ものすごく好きなのたいそうでうれしい。晩ごはんは、鳥のていねいな唐揚げ、揚げ茄子の三杯酢あえ、ひこいわし酢の物、トマトサラダ。焼酎をぼんやり飲んでいると、角川連載の書き出しがようやく浮かぶ。

2004年6月2日(水)
梅雨前らしい晴れ。朝は洗濯。それから三浦市立病院。診察はてきぱきと済んだ。歩いて栄町までいったあと、酒屋で純米吟醸酒を一本買った。お昼はめといか丼。両親が手配してくれた天草の晩柑とどく。佐藤さんなどご近所に差し入れ。まるいちへもっていき、アオリイカを買ったあと、むずむずと気が大きくなり、小ぶりな甘鯛を一本追加。甘鯛たべすぎはこっちのようです。この機会にめといかの干物を尾久の園子さん宅へ配送。帰って角川連載のため、だらだらと机に向かうものの、頭が回らないので、畳に寝ころんだ。カイエ・ソバージュを読んだり、オヴェイションズやオージェイズのレコードをかけたり。どうもアイデアが方々へ散って、話の種がみえません。まぼろしの猫が肩をすくめため息をつく。さっさと諦め、そのまま日向で昼寝をしました。晩ごはんは、牡丹のできたて叉焼、トマトサラダ、揚げ茄子、甘鯛刺と塩焼き。昨日買ったひこいわしの酢の物、ちょうどいい感じ。ひさしぶりに阪神タイガースの試合を衛星放送で見る。井川投手の彼らしいスケールの大きなピッチング。岡田監督の、選手時代から有名なあの顔。

2004年6月1日(火)
ざんざん雨が降っている。朝から朝日新聞のエッセイ。お昼に書きおわる。先日うちにやってきた東京の姉妹の話。お昼にスーパーにいくと、顔なじみの社長さんが「急に寒いねえ」といった。「でもまあ、ゆうべまでよくもってたよ。がんばったもんよ」。ゆうべのぼくと同じようなことをみなさんが感じているらしい。まるいちでひこいわし、めといかの二大名物を購入。午後はもう一冊の課題図書「生きながら火に焼かれて」を読む。読みおえるころ、なんとあっさり雨があがり、明るい日が表に射してきた。逆立ち雨乞いのがんばりによるのでない、ごく自然な好天、といった印象。まるいちで魚を引き取り、晩ごはんは、最後の甘鯛西京焼き、ネギの焼き豚あえ、納豆、ししとうの本郷味噌炒め。外ではスナックの女性が誰かに「置いてかないで〜」と叫んでいる。


 



ごはん日記でおなじみの
「まるいち魚店」
▼新刊 発売中▼

●「四とそれ以上の国」(文藝春秋)より発売中

いしいしんじ

【PROFILE】
作家。大阪生まれ。現在、三浦半島の三崎と信州の松本に在住。著書に小説『ぶらんこ乗り』『トリツカレ男』『麦ふみクーツェ』『東京夜話』(新潮文庫)『プラネタリウムのふたご』(講談社文庫)『ポーの話』(新潮社)『みずうみ』(河出書房新社)など、エッセイ・対談『その辺の問題』(中島らも共著/角川文庫)『人生を救え!』(町田康共著/毎日新聞社)などがある。お酒好き。魚好き。メカおんち。きれい好き。

いしいしんじの水洗コーナー
2009.09.10
アトリエダンカン「トリツカレ男」
湯浅湾 港
主演の原田郁子×いしいしんじの対談です!
natalieの特集記事はこちら>
【最近の仕事 2/18更新】
▼ 出版予定 ▼
●単行本「赤ずきん」文いしいしんじ 絵ほしよりこ
(フェリシモ出版)
▼ 出演・催し物など ▼

●冬のメトロ大學「蓄音小説の会」
講師 いしいしんじ


第一部「その場小説」/第二部「蓄音ライブ」

前半、ステージの上で僕が小説を書きながらそれをライブハウスらしい爆音でマイクで読んでいきます。鉛筆を削る音や紙がこすれる音も拾います。
後半は、ブルース、ロックンロール、ジャズから得体の知れない音源まで、20世紀の様々な音楽の、オリジナルの音源であるSP盤を、最強の再生装置「蓄音機」でかけまくります。たぶん「レコード」に関して持っているイメージが爆発します。(いしい)

場所:京都クラブメトロ
日時:2月24日(水) 7:00PM 開場
7:30PM開講→9:20PM終講予定
入場料:1500円(1DRINK付き)
詳しくはこちら >>
ご予約メールはこちら >>
※公演日、お名前、メールアドレス、希望人数を明記の上お送り下さい。

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●いしいしんじの花まつり
@曹洞宗 萬亀山 東長寺


日時:4月8日(木) 開場19:30/開演19:45 
会場:曹洞宗 萬亀山 東長寺
東京都新宿区四谷4−34 TEL: 03-3341-9746
丸ノ内線新宿御苑・四谷三丁目駅/都営新宿線曙橋駅 各駅より徒歩7分

【内 容】
「その場小説」と「蓄音機」の二本立てです。まず、お経を詠んでもらったあと、小説をその場で書きながらマイクで読んでいく、ということをやります。どういうものになるか、その時になってみないとわかりません。原稿のコピーを一枚ずつ、来場した皆さんにさしあげます。それから、ブルース、ロックンロール、ジャズから 得体の知れない音源まで、20世紀の様々な音楽の、 オリジナルの音源であるSP盤を、 最強のタイムマシーン・蓄音機で聴いていただきます。「レコード」とは、こういう音がするものだったのか、と驚愕することうけあいです。
(いしい)

入場料:1500円
ご予約メールはこちら(住吉智恵)>>
お問合せ:東長寺 03-3341-9746

▼ 連 載 ▼
●「自転車日和」(辰巳出版)にて
エッセイ「自転車A面B面」
●「京都新聞」夕刊 第1・第3月曜日にて
「京都猫文字日記」 こちらでご覧いただけます>>
●「真夜中」にて長編小説「雪」
●「読売新聞」にて「本のソムリエ」(不定期)
●「クロワッサン」にてエッセイ「ああ驚いた」
●BAR FLOWにて小説
「みち子の叫び」(CLIPPING 310141)
スクラップブックを使った佐藤理との共同作品
「祝い酒」(POSTER 141310373)ポスターを使ったOSDとの共同作品
ほぼ、月一回連載中

BAR FLOW
港区赤坂8-13-19インペリアル赤坂一番館地下B102
TEL.03-5474-1885
(18時から26時まで営業、日祝休み)

▼ 寄稿・書評・コメントなど ▼

●週刊文春9月11日号に書評 
「四人の兵士」ユベール・マンガレリ著・田久保麻里訳
●別冊文藝春秋四月号にて短編小説
「渦」
●芸術新潮4月号にて紀行エッセイ
「バルザックの家とフジタの家」
●考える人春号にて海外小説
ベスト10アンケート+ドストエフスキー『白痴』エッセイ
同人誌「イルクーツク2」に小説
「塩浄瑠璃」

●別冊文藝春秋1月号に小説「峠」
●芸術新潮12月号にエッセイ
「踊るきのこ 南方熊楠の菌類図譜」
●週刊文春12月6日に書評
「灯台守の話」 (ジャネット・ウィンターソン著・岸本佐知子訳)
●別冊暮らしの手帖
「わたしの好きなインテリア雑貨」
にてエッセイ「わたしと本棚」
●かまくら春秋11月号にて
エッセイ「野性のエレキ」
●エスクァイア12月号にて
エッセイ「ハワイをやる」
●新潮社「波」11月号にて
「ジョン・アーヴィング『また会う日まで』刊行記念座談会」
●「圓太郎馬車」(正岡容著・河出文庫)に解説
●本の雑誌8月号にてエッセイ
「私のオールタイムベスト10 ばさばさと「めくって」きた本たち」
●飛ぶ教室夏号にて
短編「リキテンシュタインの法律」
●「西の旅」夏号にて短編小説「船」
●「パピルス」8月号にて短編小説「小包
●「ナンプレファン」8月号にてエッセイ「自分でも呆れる思いこみベスト9」
●東京人6月号にて座談会
「作家と画家、街の歩き方」
鬼海弘雄×大竹伸郎×いしいしんじ
●銀座百点五月号にてエッセイ「タッちゃんとカッちゃん」
●新刊展望五月号にて対談「『みずうみ』の水面と水底」(デザイナー・池田進吾氏と)
●ビッグイシュー日本版
69号にてインタビュー
特集「わからないからおもしろい」
全国のホームレスが駅前などで一冊200円で売っています。110円が販売者の収入になります。 
●「パウル・クレー 絵画のたくらみ」(新潮社・とんぼの本)にエッセイ「オルフェウスの庭で」


【e-mail address】
mail@mao55.net
【mao55編集部からお願い】
上記メールアドレスで、いしいしんじさんへ連絡をとられる方はメールのタイトルを「mao55編集部【いしいしんじのごはん日記】」と入れてください。「はじめまして...」、「○○と申しますが...」、「ご無沙汰して..」、「至急...」、「会ってもらえませんか」などのタイトルはジャンクメールと処理される場合がありますので、お願いいたします。

【主な著作】

●「三崎日和-いしいしんじのごはん日記2」新潮社より発売中
●「東京夜話」新潮文庫より発売中
●「いしいしんじのキューバ日記」マガジンハウスより発売中
●「いしいしんじのごはん日記」新潮文庫より発売中
●「雪屋のロッスさん」
メディアファクトリーより発売中
●「人生を救え!」
(町田 康 :いしい しんじ)角川文庫より発売中
●「人生を歩け!」
(町田 康 :いしい しんじ) 毎日新聞社より発売中
●「トリツカレ男」
新潮文庫より発売中

坪田譲治文学賞受賞作
●「麦ふみクーツェ」
新潮文庫


●「ポーの話」
新潮社

●短編集
「白の鳥と黒の鳥」
角川書店

文庫版「ぶらんこ乗り」は、新潮文庫の100冊にはいりました。
●『ぶらんこ乗り』
新潮文庫

●『絵描きの植田さん』
ポプラ社


●『プラネタリウムのふたご』
講談社


第18回坪田譲治文学賞 受賞作品
● 『麦ふみクーツェ』
理論社

●『トリツカレ男』
ビリケン出版)

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いしいしんじさんの著作本はこちら】


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